みのむ
房総の精霊
通称「みのむ」は房総半島の深い森に棲むと言われ、精霊の一種である妖精のたぐいだ。
ミノムシのように木から吊り下がる形で生息しているが、足があり、ときに山を駆け上がる姿が目撃されている。
精霊とは、霊の意味にももちいられ、なかには悪いものもいるが、
神にちかい力をもつものもいて、時に信仰の対象にもなりえる。
この世で非業の最期を遂げたり、生前悪魔に魂を売ったものが、悪い霊となり様々な悪さをするのだが、
妖精はたまに悪戯をすることはあれど、基本的には人に対し無害である。
「みのむ」も例にもれず、人間と自ら接触することはない。
しかし彼らが棲む森は永久に豊かであると言われ、
地域によっては自然の守り神として祀られている。